長老

職分

旧約において権威を持ち、尊敬される者を指し、新約の教会においては牧者、監督、指導者を指す職務である。

旧約において、権威をまとい、尊敬と敬意を受けるにふさわしい者を指すのにしばしば用いられる名称である(創 50:7)。また政治的な職をも指した(民 22:7)。「イスラエルの長老たち」は民の間で権威を表す地位を持った。モーセは彼らに自分の使命を知らせた(出 3:16)。彼らはすべての重要な事においてモーセに付き従った。彼らのうちの七十人が律法を受けるときにモーセに付き従った(出 24:1)。また七十人が全体の中から選ばれ、モーセとともに民の重荷を負った(民 11:16, 17)。「長老」は、家父長制度の存在するところではどこでも、社会的・政治的構造の要である。今日でもアラブ人の間でこれは当てはまるのであって、そこではシェイク(すなわち「老人」)が部族の最高の権威者である。イスラエルの「長老たち」の一団は、最初から民の代表者であり、モーセにそのように認められた。ユダヤ人の歴史全体を通して、長老たちが民の代表者として行動したことが言及される。彼らは支配者(申 31:28)、地方の行政官(申 16:18)、裁きを行う者(申 19:12)として現れる。彼らは広範な影響力を持つ者たちであった(サム上 30:26-31)。新約の時代にも彼らは公の事に積極的に加わる者として現れる(マタ 16:21; 21:23; 26:59)。

ユダヤの長老職は古い経綸から新しい経綸へと移された。「長老職の創設は、執事や使徒の場合と異なり、新約のどこにも記されていない。なぜなら、後者の職務は新しく特別な緊急事態に対処するために創設されたのに対し、前者は最も早い時代から伝えられたからである。言い換えれば、長老職はどちらの経綸においても教会の唯一の恒久的で本質的な職務であった。」

新約の教会の「長老たち」は、群れの「牧者」(エペ 4:11)、「監督すなわち監督する者」(使 20:28)、「指導者」と「治める者」(ヘブ 13:7; Iテサ 5:12)であった。新約の至るところで、監督と長老はキリストの教会の同一の職務者に与えられた称号である。年齢や重みのゆえに長老と呼ばれる者は、彼にゆだねられた務めに関して監督すなわち監督する者とも呼ばれる(テト 1:5-7; 使 20:17-28; ピリ 1:1)。

代表・関連聖句