王

職分

聖書において権威を授けられた者を指すのに広く用いられ、神とキリスト、また神の民にも適用される。

聖書において、権威を授けられた者を、その権威が広範であれ限られたものであれ、そのような者を指すのにきわめて一般的に用いられる。カナンにはヨシュアが征服した三十一人の王がいた(ヨシュア 12:9, 24)。アドニ・ベゼクは七十人の王を征服した(士 1:7)。新約においてローマ皇帝が王として語られ(Iペテ 2:13, 17)、領主にすぎなかったヘロデ・アンテパスもまた王と呼ばれる(マタ 14:9; マコ 6:22)。

この称号は神に(Iテモ 1:17)、また神の子であるキリストに適用される(Iテモ 6:15, 16; マタ 27:11)。神の民もまた「王たち」と呼ばれる(ダニ 7:22, 27; マタ 19:28; 黙 1:6 ほか)。死は「もろもろの恐れの王」と呼ばれる(ヨブ 18:14)。

主(エホバ)はユダヤ民族の唯一の王であられた(サム上 8:7; イザ 33:22)。しかしその民の歴史において、ほかの国民のようになるために王を求める時が来た(サム上 8:5)。預言者サムエルが彼らをいさめたが、民は「いいえ、われわれにも、われわれの上に王がなければなりません」と叫んだ。サムエルの子らの悪い行いがこの要求の直接の原因であった。

ヘブライの王たちは自分自身の権利によって治めたのでも、自分を選んだ民の名において治めたのでもなく、一部は僕として、一部はイスラエルの真の王である主(エホバ)の代理者として治めた(サム上 10:1)。王の権限の限界が定められた(サム上 10:25)。その宮廷の役人たちは次のとおりであった。(1)史官または記録官(サム下 8:16; 列王上 4:3)、(2)書記官(サム下 8:17; 20:25)、(3)宮殿をつかさどる者、すなわち執事の長(イザ 22:15)、(4)親しい友である「王の友」(列王上 4:5)、(5)衣装部屋を守る者(列王下 22:14)、

(6)侍衛の長(サム下 20:23)、(7)王の宝物をつかさどる役人たちなど(代上 27:25-31)、(8)軍隊の総司令官(代上 27:34)、(9)王の議官(代上 27:32; サム下 16:20-23)。

(イスラエルとユダの王たちの一覧は付録の年代表を参照せよ。)

代表・関連聖句